4月29、30日の青森旅行。ご当地B級グルメにもいくつか出会いました。
ご当地B級グルメ、ここ数年間はデパートの催し物や公園でのイベント等で日本各地のものに出会う機会が増えましたが、やっぱり現地に赴いていただくのとでは味が違います。「食」を楽しむためには、シチュエーションも大切な要素で、わざわざそこに行って食べていることによる達成感やその店独特の空気感がポイント。
まずは、黒石つゆやきそば。青森市に南接する黒石市のご当地B級グルメです。日本各地のB級グルメ大会に登場する有名メニュー。町おこしのために市をあげてPRに取り組んでいて、「やきそばのまち黒石会」という黒石つゆやきそばを提供する店30店以上が加入する団体も存在します。
黒石つゆやきそばは、要するに、焼きそばにスープがかけられたもの。店によって違いはあるものの、スープはカツオダシがベースになった和風テイストのものが主流のようです。
今回は「お食事処妙光」という店に入りました。元祖を標榜し、芸能人が数多く訪ねている有名店の様子。壁にはサイン入り色紙がびっしりと飾られていました。
つゆやきそばは、豚肉やキャベツを具に太い平打ち麺がソースを絡めて炒められ、そこにスープが注がれ、揚げ玉とネギが乗せられます。何となく想像できそうな味ですが、食べてみると、本当に想像した通り。ソース味のスープで、焼きそばを食べているといった感覚です。いや、決して不味くはなくて、スープはまろやかなコクがあって悪くないし、特に麺はコシがあってなかなかイケルのですが、でも率直に言って素晴らしく美味しいともあまり思えず、個人的には焼きそばは焼きそばで、ラーメンはラーメンでいただいた方が良いのでは、といった感想を持ちました。固定概念から抜け出せていないのかな・・・。
なおこのお店、カレー、かつ丼といった一般的な定食屋のメニューは大方揃えていましたが、ほぼ全ての客がつゆやきそばを注文しているように思いました。
妙光食堂 (定食・食堂 / 黒石駅、境松駅)
昼総合点★★☆☆☆ 2.5
青森県黒石市元町66
続いて、日本海に面する鰺ヶ沢という町のご当地B級グルメ、チキンボー。鰺ヶ沢駅前にある「たこやき西海」という店のメニューです。唐揚げとも竜田揚げとも少し違って、塩で下味を付けた鶏肉を薄く伸ばし、箸にさして片栗粉を付けて揚げたもの。注文してから揚げられるので、サクサクでジューシー。これにマヨネーズを付けて食べるのだから、美味しくないはずがありません。そこそこ大きいのに、ペロッと1本いただけました。ただ、これがなぜ鰺ヶ沢のご当地メニューなのか分かりません。20年ほど前から売られているソウルフードとのことですが、特に地元産の鶏肉を使っているわけでもなさそうだし・・・。まあでも旨いから、いっか。
たこやき西海 (たこ焼き / 鰺ケ沢駅)
昼総合点★★★☆☆ 3.5
青森県西津軽郡鰺ヶ沢町舞戸町下富田29-115
そして最後に、同じく鰺ヶ沢町から、名物の焼きイカ。鰺ヶ沢町には「焼きイカ通り」なるものがあって、そこには生干しされたイカを炭火焼する店が軒を連ねています。ずっと昔からここに変わらずずっとある、そのような構えの店ばかり。周辺ではイカがたくさん干されていて、風にたなびく様を見立てて「イカのカーテン」と呼ばれているそうです。
今回入ったのはその内の1軒、「種里の店」。おばあちゃんが2人で丁寧に炭火焼しているのが印象的でした。ぷりっぷりでジューシーで、また、炭火で焼き上げられたので香ばしいイカの身を噛むと、口中で旨みがじゅわっと広がります。思わず唸る旨さ。さすが「通り」が作られてしまうほどの逸品です。これで1杯250円。大満足でした。
種里チギリの店 (和食(その他) / 陸奥赤石駅)
昼総合点★★★★☆ 4.0
青森県西津軽郡鰺ヶ沢町赤石町大和田38-1